ドラム式洗濯機の水抜きと給排水ホースの取り外し。
これらを引っ越し前に行っておかないと、積み込むときにほかの荷物を濡らしてしまうおそれがあります。
また、荷造りにコツがあるので、傷をつけずに運びましょう。
ドラム式洗濯機の注意点
引っ越しの際に早めに行っておいた方がいいのが、ドラム式洗濯機の水抜きです。
遅くても1週間前にやっておかないと、積み込むときにほかの荷物を濡らしてしまうおそれがあります。
万が一濡らしてしまったときのために、タオルを準備しておきましょう。
洗濯機はギリギリまで使いたい家電のひとつですが、この水抜きを考えると洗濯ものはまとめておいて、引っ越してから洗った方がいいかもしれません。
ドラム式洗濯機の水抜きですが、「給水ホース」、「糸くずフィルター」、「排水ホース」の順に行います。
まず、水道の蛇口を閉じてください。
なかには、蛇口を開きっぱなしで水抜きを行ってしまう人がいるようですからご注意ください。
次にドアを閉めてから、スイッチを入れます。
コースボタンを押して「洗濯槽の脱水コース」を選んだら、「スタートボタン」を押しましょう。
少ししたら本体の電源を切って、給水ホースをはずします。
このとき、給水ホースの中には水が残っていますから、バケツなどで受けるようにしてください。
給水ホースのはずし方ですが、「ロックレバー」がかかっているので、それをはずしながら「スライダー」を引き下げて、最後に給水ホースを引き抜きます。
また、「糸くずフィルター」からも、同様にバケツを当てながら水抜きしてください。
これで、ドラム式洗濯機の水抜きは完了です。
水抜きしながら、汚れた部分を掃除しておくとよいでしょう。
なお、ドラム式洗濯機の操作手順や、糸くずフィルターが付いている位置、排水ホースの形などは機種によって異なります。
くわしくは取り扱い説明書をご確認ください。
ところで、ドラム式洗濯機をトラックに積み込む場合は、ドラム部分を固定するための「輸送用のネジ」が必要になります。
このネジは、ドラム式洗濯機を購入したときに付いていますが、それをなくしてしまったり、引っ越し荷物の中に紛れ込んでしまっていたりして見つからない場合があるようです。
そんなときは家電メーカーに問い合わせれば、取り寄せることが可能です。
ドラム式洗濯機はたいへん重たいですから、女性ひとりの力で動かすのは難しく、男性でもふたりがかりとなるかもしれません。
無理して持ち上げようとすると、腰にくる場合もあります。
重いことを伝えておいた方がいいです。
また、移動する際には、ドラム式洗濯機の下敷きにならないように気をつけてください。
重たいものの運搬に慣れている引っ越し業者のスタッフに任せましょう。
給排水ホース取り外し
給排水ホースの取り外しで最初にやることは、電源コードを外すこととアース線を取り外すことです。
電気を抜いてから作業しないと、水分を拭き取っているときなどに感電するおそれがあります。
アース線の取り外し方ですが、アース線は金属のネジに巻き付いているはずです。
プラスドライバーまたはマイナスドライバーを使い、アース線を引き込んでいるボックスを開けたら、その中にある金属のネジからアース線を外してください。
給排水ホースを取り外す際には、必ず「給排水ホース」の水抜きと「糸くずフィルター」の水抜きを行ってからにしてください。
このとき、かなりの水の量が出ますから、床が濡れないようにタオルとバケツなどを用意して、給排水ホースの中に残った水を抜いてください。
水を抜き終わったら、ホース先端のフックをドラム式洗濯機のホース掛けの部分に取り付けましょう。
ホースは移動の最中に動かないように、ビニールひもなどで固定しておくとよいでしょう。
遠距離の引っ越しとなれば、トラックが走っている最中に動く場合があるので、それを考えながら固定してください。
ちなみに、ガムテープで貼り付けると跡が残ってしまいますから、跡が残らないタイプのテープを使いましょう。
また、電源コードやアース線といった付属品も、後になってどこにしまったのかがわからなくならないように、電源コードやアース線をくるくる巻いた状態でビニール袋にでも入れて、本体にテープで貼っておきましょう。
さらに、給排水ホースや風呂水用のホースやポンプといった洗濯に関するものはすべて、テープを使って本体に貼り付けておくといいかもしれません。
洗濯に関連するものをすべてひとまとめにしてわかりやすくしておけば、引っ越してすぐに洗濯できます。
水抜きの後には、ドラムの内部やドア部分に付いた水分をタオルで拭き取っておきましょう。
付いている水分をすべて拭き取っておけば、それだけ乾きが早くなります。
最後に、給排水ホースの取り外しでの注意点ですが、「排水エルボ」と言って排水ホースと排水口をつないでいるジョイントがありますが、排水エルボはドラム式洗濯機の部品ではなく、排水口とセットになっているものなので、引っ越し先に持っていかないようにしてください。
排水エルボがないと、新しく引っ越してきた人が排水ホースを付けられなくなってしまいます。
このように建物側の部品なのか、ドラム式洗濯機の付属品なのかがわかりにくいものがありますから、取り扱い説明書を見ながら取り外しを行うようにしてください。
洗濯機の荷造り
ドラム式洗濯機の荷造り方法ですが、洗濯機はダンボールに入れる必要はなく、もともと回る性質のある振動に強い家電ですから、それほど丁寧に梱包する必要はないでしょう。
ただ、本体に傷がつくのが嫌であれば、いらない毛布などにくるんで運んだ方がいいかもしれません。
ほかの家電とぶつかって傷がついてしまうことも考えられます。
また、トラックに積み込む関係上、真横に寝かせて運んだ方が入りやすい場合がありますが、なるべく使うときのまま縦置きにして積み込んだ方がいいでしょう。
それを引っ越し業者のスタッフに伝えてください。
また、ドラム式洗濯機には、固定するための専用のネジが付いているのでそれを使いましょう。
固定用のネジは購入したときの取り扱い説明書などに同封されているはずです。
荷造りする前に、取り扱い説明書ごと取り出しておいてください。
洗濯する際に必要な電源コードやアース線、給排水ホース、風呂水用のホースやポンプといったものはすべてビニール袋などに入れて、ドラム式洗濯機の周りに貼り付けておくか、わかりやすいところにひとまとめにしてしまっておきましょう。
そうすれば、引っ越し先ですぐに使えます。
なお、新居にドラム式洗濯機が入らない場合もあるようです。
室内に洗濯機置き場のあるマンションなどは、置けるサイズが決まっていますから、ドラム式洗濯機のような最新のものに対応していない場合があります。
そんなときは、ドラム式洗濯機を捨てるか友人にあげるかして、新居で洗濯機置き場のサイズに合ったものを買い替えなければいけないこともあるようです。
洗濯機置き場のサイズにまで気が回らないこともありそうなので、事前にサイズを測っておいた方がよさそうです。
ところで、ドラム式洗濯機の取り外しや取り付けですが、そう難しいものではなく、ワンタッチで取り付けできる機種なども増えています。
しかし、機械オンチのような人の中には、取り扱い説明書を読むことすら面倒という人がいます。
そのような人のために、引っ越し業者は取り外しや取り付けのサービスを行っています。
サービスと言ってもタダではないところもありますが、洗濯機が使えなくなってしまうよりはマシだと思いますから、問い合わせてみてください。
今の引っ越し業者はサービス精神に富んでおり、あらゆるサービスを行っています。
ただし、そのようなサービスを行っているのは大手だけかもしれませんから、小さな引っ越し業者に依頼する場合はあらかじめやってもらえるのかをたずねておいた方がよいでしょう。