引越しをするとなると、まずは業者を選ばなければいけません。
この時、どうやって選べばよいのでしょうか?
価格が安ければそれで良いのでしょうか?
ここでは引越し業者選びについて考えていきます。
失敗しないためのポイントなども紹介します!
引っ越し業者・会社を選ぶ時の基準は?
引っ越しが決まったらまず考えるのが、どこの業者に依頼をするかですね。
基本は複数の業者に見積もりを立ててもらい比較して決めます。
たくさんの業者に依頼を出すのなんて面倒と思う人もいるかもしれませんが、一括見積りサービスのサイトから行えば、一度の入力で複数社に依頼を出せるので便利です。
しかし一括見積りサイトのサービスは依頼を出すところまでなので、その後の取引は自分で行うことになります。
いざ決めるとなると、なにを基準に選んで良いか悩みますよね。
ここでは業者選びについて考えていきます。
まず見積もりの依頼を出したあと、向こうから電話がかかってきます。
ここで受ける印象が良いかどうかも大切です。
また、複数業者からの電話を受けるのが面倒だったり、電話で断るのが苦手だったりする人は、申し込みのときに備考欄があるので「連絡はメールで」「電話はしないでほしい」ということ書いておきましょう。
きちんとした会社なら、これで電話はかけてこないはずです。
ここで電話をかけてきたところは、最初に候補から外してしまいます。
いざ見積もりに来てもらうとなると、どの点に気を付ければ良いのでしょうか。
こちらとしては営業マンとのやり取りで選ぶしかありません。
その時のポイントを考えていきましょう。
ますは営業マンが提示した条件をきちんと見積書に記入しているかをチェックします。
実は見積書は複写式で、一枚がそのまま当日の作業指示書になっているのです。
一枚はお客用の控えです。
見積書と控えと同じものを作業員が持ってきて、その内容に従って作業します。
営業マンはセールストークでいろいろと条件を提示してきます。
ここで調子よく「当日これはサービスします」といっても、見積書に書かれていないことは作業員に伝わらないのです。
ここで契約時に言ったのにと現場の作業員ともめることになりかねません。
それを防ぐため、営業マンが提示してきたサービスが見積書に書かれているか、それが無料か有料かということをチェックします。
良い営業マンは打ち合わせをしっかりとして、見積書を綿密に立ててくれます。
サービス内容や、料金、作業開始時間などが明確に記載されているか確認しましょう。
作業開始時間が大切なのは、特に午後からなら引越し料金が安くなるといった場合。
大抵午前中に別の引っ越しが入っています。
それが終わってからくるのですが、予想外に午前中の件が長引くこともあります。
実際の作業時間は予定通りにいくか分かりません。
作業開始時間が明記してあれば、その時間通りに来なくてはいけません。
予定とは違うトラックになっても、時間を守らないと契約に反することになります。
もしも「昼から」としか書いてなかったら、夕方まで来なくても文句が言えなくなってしまうわけです。
次に、万が一のトラブルに備えた「標準引越運送約款」の提示を求めましょう。
これは国土交通省の許可を受けている業者なら、必ず提示してくれるはずです。
これには荷物の紛失や破損があっても、3カ月以内なら保証が受けられることが明記されています。
トラブルの問題だけでなく、許可を得ていない業者に依頼することを予防できます。
これとは別に業者独自の約款を提示してくることもあるので合わせて確認しておきましょう。
万が一のトラブルに対して、営業マンが「絶対にない!」というようなところは、かえって信用できません。
トラブルが絶対ないということはありえないので、営業マンが口先で言っているだけになります。
信用できない営業マンの特徴です。
それよりも「なにかあってもきちんと補償があります」といってくれるほうが信用できます。
きちんと補償を約束してくれる業者は保険に加入していると考えてよいです。
しかしいくら保険に加入していても会社の負担はあります。
そのため補償になるような事態は避けたいです。
それは現場の作業員をきちんと指導することに繋がります。
引っ越し業者の営業マン
引越しの見積もりを立てにくるのはその会社の営業マンです。
私たちはこの営業マンとのやり取りでどこに引っ越しを頼むのかを判断しなくてはいけません。
それでは営業マンのどのようなところをみて判断すれば良いのでしょうか?
営業マンは契約を取るために、セールストークを繰り広げてきます。
これに流されるまま契約を決めるようなことはあってはなりません。
引越しの見積もりは営業マンが家に来て、実際の荷物の量や家の間取りなどを見て見積書を作成していきます。
引越しの見積もり作業は、当日の打ち合わせそのものです。
きちんとした営業マンは当日の段取りも分かりやすく説明してくれます。
それを聞くお客の側も、値引きすることにこだわらず、まずは営業マンの説明をきちんと聞きましょう。
逆に、他社より安くするといった金額面だけ提示してきて、肝心の内容を話してくれないような営業マンは信用できないということです。
ここでいい加減な営業マンの特徴を一つ挙げます。
それは「うちの会社は絶対に荷物の紛失などはない!」と断言する人です。
一見したら良いことですし、そういう心構えで作業をするのは大事です。
しかし、実際の現場を知っている営業マンなら、現場のリスクも把握しています。
作業員の技術がいくら高くても絶対にトラブルが起きないといえないことを知らず、口先だけで調子良いことを言う人はあまり信用できません。
とにかく契約を取るために、会社に決められただけの営業トークをしている人に多い特徴なので、注意して下さい。
ほかにもやたらと高圧的な営業マンや、態度の悪い営業マンがきたら契約するのを考え直したほうが良いでしょう。
たまたま態度の悪い人が来ただけかもしれませんが、きちんと教育がされていない証拠でもあります。
それに加えてこちらの話も聞かずに契約を迫るばかりでは、きちんとした見積書の作成ができません。
当日、破損などのトラブルがあってもきちんと対応してくれないかもしれません。
良い営業マンにはどのような特徴があるのでしょうか。
それは見積書をきちんと書いてくれる人です。
一見当たり前のことですが、いい加減な人だと口先だけ都合の良いことをいって、実際に見積書に書いていないということがあるのです。
お客と細かく打ち合わせをして、見積書の備考欄をびっしり埋めてくれるような営業マンは良い営業マンです。
当日のトラブル防止にもなりますし、利用者としても安心できますよね。
見積書の内容
見積もりを立てるということは、引っ越し当日の打ち合わせのようなもの。
実際にどのような段取りで行うか、どれくらいの費用がかかるか。
作業時間はどれくらいになるのか、見積もりを立てることで把握できます。
その内容を書いたのが見積書。
引越し会社によって多少違いはありませんが、基本的な部分を抑えておくと引っ越し業者を選ぶときの目安になります。
ここでは見積書について考えてみましょう。
まず基本的に引っ越しの見積書は三枚の複写式です。
一枚目は会社の控えです。
営業マンが持って帰り社内で保管します。
二枚目は、当日の作業員への指示書になります。
伝票の役目も持っています。
そしてこの指示書(コピーのことも)を当日作業員が持ってきます。
その内容に従って作業してくれるわけです。
そのため、見積もり時には営業マンが提示したサービスが見積書に記入されているかきちんと確認しましょう。
書かれていないと現場には伝わらず、トラブルの原因にもなります。
三枚目はお客側の控えです。
これの裏に約款に基づく注意事項が記入されていることもあります。
なければ別紙で貰えるはずです。
当日まで大切に保管します。
見積もり書には必ず引っ越しの日時が記入されます。
ここに間違いがないか確認してください。
日付はもちろんですが時間もよく確認してください。
日付で気を付けなければいけないのが「小物梱包日」が引っ越し当日とは限らないこと。
事前に小物を梱包しに来てくれるケースもあります。
きちんと営業マンに確認しましょう。
そして「引っ越し日」と「お届け日」が異なっていないか見てください。
引っ越し日というのは、正確には荷物を引き取る日を指しています。
荷物の搬入はお届け日です。
きちんとした営業マンならこの点を説明してくれるでしょう。
説明もなしに違う日になっていたら、注意してください。
見積もり書には荷物の量を記入していきます。
荷物の量で当日のトラックの大きさを決めるため、記入漏れがないか確認してください。
大型家具の記入漏れがあるとトラックに荷物が積みきれない事態に繋がります。
また、家の外にあるものなど見落としやすいものは特に注意してください。
家の外のものは引っ越し業者のミスとして通用せず、運んでもらえないこともあります。
見積もり書で大切なのは金額が明記してあること。
料金の算出法がきちんと書かれているかが大切です。
料金は車両代、人件費、オプション料金などに分けられます。
車両代とかかれていますが、これは運賃にあたります。
実際に車両を使わないで荷物を運ぶだけでも(団地の中で引っ越すだけなど)料金は発生します。
基本料金にあたるわけですね。
どこに頼むのかを選ぶのに料金は大きな要素ですが、料金の次に注目したいのが「作業員の数」です。
作業員の人数は作業時間に影響してきます。
引っ越し料金が同額の業者を比べるときは、作業員の人数が多いほうを選ぶのが無難です。
作業員の数が多いほうが引っ越しの作業時間は短くなるはずです。
ちなみに作業員は旧居と新居では異なる人が担当することも珍しくないので、書類には別枠で記されます。
また梱包作業と荷物を運ぶ作業員が同じ人でも、人件費は上乗せされていますが、これは仕方のないことです。
引越しの作業時間
引越しの作業時間がどれくらいになるのか気になりますよね。
時間が分からないと困ることはいくつかあります。
賃貸なら大家さんに退去に立ち会ってもらったり、新居のカギを貰ったりする時間が読めないですし、電気工事の打ち合わせなども時間が関係してきます。
引っ越し時間の目安がずれてしまうと、こういったことに影響が出てきます。
見積もりを立てるときは、おおよその目安で考えるしかありません。
荷物の量や立地条件で異なる作業時間を、その都度正確に計算するのは難しく効率も悪いです。
ちなみに、一般的な業者では一件の引っ越しを、半日のスケジュールで組むことが多いです。
作業時間を荷物の量で考えてみます。
一般的にいわれているのが2トンなら1時間から1時間半、3トンなら1時間半から2時間、4トンなら2時間から2時間半、荷物の積み込みにかかるといわれています。
搬入時間もほぼ同じ。
それに加えて移動時間もかかります。
仮に4トンの荷物があったとします。
朝早く、8時から作業を始めても、荷物の搬出・搬入に4時間はかかり、お昼になってしまいます。
移動も考えると半日では終わらない計算です。
作業時間は作業員の数でも大きく変わるので、作業を早く終わらせたいなら作業員の数を増やして貰えるよう相談したほうが良いです。
半日で終わらない引っ越しなのに、退去の立会や新居のカギの引き渡しを半日のスケジュールにいれてしまうと大変です。
優秀な営業マンはこのことを考慮して見積もりを立ててくれます。
新居のカギを事前にもらうよう確認してくれたり、退去の日も後日にするよう教えてくれたりします。
特に新居のカギは、事前に貰っておかないと引っ越し作業にも影響します。
こういったことでもたつき時間がかかると、予定した時間を大幅に削られてしまいます。
その結果、作業員は時間内に終わらせようと焦るので、作業が雑になってしまうかもしれません。
作業をきちんとしてくれたとしても、大幅に予定時間を過ぎてしまいます。
見積もりで組んでいる作業時間は余裕を持って組んでいないと考えて、引っ越し当日は引っ越し作業以外の予定はいれておかないのが無難です。
営業マンに言ってもらえなくても、自分からその日に予定が入らないように調節しましょう。
作業時間に関するこういったことを教えてくれる営業マンは、お客のことを考えてくれている良い営業マンと考えて良いでしょう。
これもまたどこに頼むか考える目安になりますね。
選んではいけない引っ越し業者の特徴
引っ越し業者の中には、選ばないほうが良いところが存在しています。
どこでも同じだと思って適当に業者を選ぶのは危険です。
その業者が悪質なところかもしれません。
そのような業者に依頼してしまうと、家財を傷つけられたり予想外の金額を請求されたり、さまざまなトラブルの元となります。
多少面倒でも、引っ越し業者はきちんと見極めましょう。
ここでは選んではいけない引っ越し業者の特徴について考えていきます。
ぜひ参考にしてみてください。
まず見積もり依頼を出して、自宅に来るのを面倒臭がる業者は論外です。
最近、利用者のほうでも面倒を避けて簡単にすませようと電話やメールで見積もりを終わらせてしまう人がいますが、これは大変危険なことです。
実際に荷物の量を見ていないためトラックの容量が足りなくなったり、狭い道にトラックが入れなかったり、予想外の事態が起こり得ます。
そうなると新たなトラックを用意して費用がかさんだり、荷物の積み残しがでたりします。
正確に引っ越し内容を決めるために、訪問して見積もりを立てることは重要なのです。
これを渋る業者は論外ということです。
つぎに違法な業者は絶対に選んではいけません。
違法業者というのは、引っ越し業者として許可の得ていないところです。
特徴として、トラックのナンバーが白(軽トラックなら黄色)です。
当日、白ナンバーのトラックで来たら、許可証の提示を求めましょう。
そもそもの契約段階で、きちんと確認する方法があります。
それは国土交通省の定めた標準引越運送約款を提示してくれるかどうか。
これは消費者の権利を保証する規則で、許可を得ている会社なら提示してこないことはありません。
業者選びには一括見積もりなどで複数と比べるのが基本です。
営業マンは他社に契約をとられないようセールストークをしてきます。
ここで内容をろくに確認しないで格安の料金だけを提示してくるところには注意してください。
少しでもトラックを小さくするなど、無理な内容を組んでいるかもしれません。
こういった業者だと荷物の積み残しが出たり、作業が雑な業者だったりする可能性があります。
もちろん安い価格で良心的なところもありますが、名前も知らないようなところで格安だったら疑ってみましょう。
契約はその場で即決しなくてはいけないものではありません。
しかし中には契約を急かす営業マンもいます。
見積書を早く作ってくれるのは良いですが、強引に契約を急がせるところは、利用者のことをあまり考えていないと思って良いです。
また、契約前に段ボールなどを置いていく業者にも注意が必要です。
これを使ってしまうと、契約を断ったときにキャンセル料を請求してくることがあるのです。
事前にキャンセル料がかかることなどを知らされていなければ払わないで良いのですが、こういう業者は悪質です。
公式サイトで「今なら無料見積もりで〇〇プレゼント」などと記載されていなければ、受け取っても使わないのが鉄則です。